開業

【開業準備】業務用パソコン準備のための基礎知識

行政書士の業務は書類の作成です。

官公署へ提出する書類を作成するためには、提出先のホームページから書類のひな形をダウンロードしてパソコンで必要事項を入力し、印刷して提出します。

昔の行政書士であれば、役場の窓口へ申請書類のひな形をもらいに行って、手書きで書き込み、提出する方法でした。

手書きで書類を作成する方法がないわけではありませんが、業務効率を考えるとパソコンで作成したほうが何倍も仕事がはかどります。

 

現在は電子申請という方法を利用したり、お客様との打合せもパソコンで行うことが増えています。

行政書士の業務には、書類の作成や顧客とのやり取り、申請業務などが含まれます。

これらを効率よく行うためには、パソコンの使用が不可欠です。

ここでは、開業を目指す行政書士の方にとって役立つ情報を提供します。

 

行政書士のパソコン活用法

使用用途 詳細
申請書類の作成 官公署への申請書類を作成するために、各種テンプレートをダウンロードし、パソコンで作成。印刷して提出。
電子申請 インターネット経由で各種申請が可能。Windowsのシステムに対応しているケースが多い。
お客様との打ち合わせ メール、チャット、ネット会議などで効率的なコミュニケーションが可能。
情報発信 ブログ、SNS、YouTubeなどで専門知識を発信。

など使用方法は様々です。

また、行政書士として書類の作成に限らず、YoutubeやSNS、ブログで情報発信をする行政書士も増えています。

SNSの発信はスマホで完結しますが、パソコンで行ったほうが処理速度の面から効率がいいことは間違いありません。

以上のことから、行政書士業務に限らずパソコンに関する知識は必須と言えます。

 

パソコンの種類と選択基準

パソコンの見た目の違いとしてデスクトップパソコン、ノートパソコンがあります。

デスクトップはパソコン本体、モニタ、キーボード、マウスがそれぞれ分かれていて、主に机に置いて設置します。

ノートパソコンはこれらが一体となっていて、持ち運びに便利です。

種類 特徴
デスクトップパソコン 性能が高く、事務所での業務に最適。複数モニタの使用も可能。
ノートパソコン 持ち運びができ、外出先での作業や会議に便利。
モニタ一体型 デスクトップ型ながらもコンパクト。メンテナンス面でやや難点。
タブレットPC 事務作業には向かないが、会議資料の確認や写真撮影に適している。

デスクトップ vs. ノートパソコン

  • デスクトップパソコン: 性能が高く、特に事務所内での作業効率が求められる場合におすすめ。
  • ノートパソコン: 軽量で持ち運びが簡単。出張や顧客訪問が多い行政書士に適している。

パソコンの選び方のポイント

  • OS(オペレーティングシステム): Windowsが官公署への申請書作成や電子申請に適している。
  • ストレージ: SSDで高速な処理が可能。大量のデータ保存にはHDDも検討。
  • メモリ: 基本的な事務処理には8GB、画像・動画作成や複数モニタ使用には16GB以上が理想。
  • CPU: Intel Core i3/i5やAMD Ryzen 3/5で基本的な業務には十分。より高度な処理には上位モデルが必要。

パソコンを動かすシステム(OS)の種類としてWindows(マイクロソフト)とMac(アップル)があります。

スマホでいうところのアンドロイドとiphoneの違いと同じです。

行政書士業務では基本的にWindowsのパソコンを使用をオススメします。

  • 申請書の作成はマイクロソフトのオフィスソフトを使用
  • 電子申請などの行政システムがWindowsにしか対応していない

など、Windowsのパソコンの使用頻度が圧倒的に多いためです。

パソコンの購入方法

  • BTOメーカー: 顧客の要望に応じてカスタムメイド。DellやHP、ドスパラなどが有名。
  • 中古PC: 初期費用を抑えたい場合におすすめ。ただし、OSの再インストールやSSD交換などが必要。
  • 自作PC: 知識がある場合に最適。パーツを個別に組み合わせることでカスタマイズが可能。

それぞれメリット、デメリットがありますので、用途に応じて準備しましょう。

 

事務所に備えつけるパソコンを検討

行政書士として開業する際には、事務所に適したパソコンを用意することが大切です。

特にデスクトップパソコンは、事務作業の効率を上げるためにおすすめの選択肢です。

種類 特徴 おすすめポイント
デスクトップ 本体、モニタ、キーボード、マウスが別々 高性能で事務処理に最適。複数のモニタで作業効率アップ。
ノート 本体にすべての機能が一体化 持ち運びに便利だが、デスクトップより性能が低く、作業環境が狭い。
モニタ一体型 本体とモニタが一体化 メンテナンスや買い替えが不便なので避けた方が無難。

事務所内で使うプパソコン

事務所内作業にはデスクトップPCがオススメです。

デスクトップパソコンは性能が高く、長時間の事務作業やデータ処理に最適です。

 

特に、複数のモニタを使って作業することで、申請書の作成や資料の閲覧、ウェブ会議の効率が格段に向上します。

ダブルモニタやトリプルモニタ環境では、シングルモニタと比べて以下のような利点があります。

  • 作業効率の向上: 一方のモニタで資料を表示し、もう一方で作業するなどの使い方が可能。
  • 価格面のメリット: モニタは2万円以下でも購入できるため、手軽に導入が可能。

ダブルモニタ、トリプルモニタ環境下でのPC作業効率はシングルモニタ環境の比ではありません。

 

モニタ一体型パソコンはデザインがシンプルでスペースを取らないという利点がありますが、モニタ一体型というものもありますが、後のメンテナンスや買い替えを考慮すると避けたほうがよいです。

 

行政書士として開業する際は、効率的な事務処理を行うためにデスクトップパソコンを導入し、ダブルモニタやトリプルモニタ環境を整えることがオススメです。

これにより、開業当初から事務作業をスムーズに進められるようになります。

 

事務所以外で作業するパソコン

事務所の外で作業をする場合は、ノートパソコンが必要です。

デスクトップパソコンを外に持ち運びはちょっとキツイです。

 

タブレットPCはあまり事務処理に向いていないため、タブレットを使う場合は、会議に出席するときの資料の確認や書類作成に必要な写真撮影に使用することが多いです。

現在では外出先でのWEB会議などにも使用されますので、外出先での仕事が多い場合はノートパソコンが活躍します。

 

モニタの大きさが大きいと見やすく作業がしやすい反面、重量が重くなり、持ち運びに不便となります。

逆にモニタが小さいと見にくく作業しづらい反面、持ち運びに便利です。

 

  • 15インチ~が大きいサイズ
  • 14インチが中間
  • 11~13インチは持ち運びに適したサイズ

となります。

15インチは作業しやすい反面、重いため持ち運びに適しません。

11~13インチは軽いので持ち運びには最も適しています。

車移動がメインで外で作業したい場合は14~15インチ

電車と徒歩での移動がメイン、事務所外で作業に使う場合は11~13インチ

 

作業効率を考慮すれば、デスクトップがオススメです。

いままで仕事でノートパソコンしか使ってこなかったという人の場合は、ノートパソコンでも問題ありません。

カフェで執筆作業などをする場合はノートパソコンを準備しましょう。

 

パソコンの購入方法

購入場所は家電量販店かインターネットのどちらかになります。

 

パソコンに関する知識が全くない状態で、家電量販店にパソコンを買いに行くことはオススメしません。

何を買ったらいいかわからず、店員さんにお任せすると思います。

こうなると、業務に必要な性能が足りないのに高額なパソコンを購入する可能性が高くなります。

新品パソコンを買ったのに、遅くて困っているという方の多くが家電量販店で購入していました。

 

BTO業者からの購入がおすすめで、ネットでパソコンの注文を受けています。

BTOとはBuild To Orderの略で、顧客から注文を受け作成して販売する方法です。

有名なところではDell、HP(ヒューレットパッカード)、マウスコンピューター、ドスパラ、パソコン工房、TSUKUMOなどがあります。

 

ただし、業務で使用するマイクロソフトオフィスというソフトを買う必要があります。

パソコンとセットで購入するか、マイクロソフトのサブスクリプションを利用しましょう。

サブスクリプションのOffice365なら月1,000円ちょっとで最新のオフィスが使用できます。

マイクロソフトアカウントが必要ですが、複数のPCで使用できますので、デスクトップやノートなど使い分けるにもコスト的にもGOODです。

 

最低限のパソコンパーツの知識を勉強して、店舗とネット、両方で価格を比較して選ぶといいでしょう。

 

初期費用を抑えるなら中古も視野に

開業にあまりお金をかけない方法として中古を買うという選択もオススメです。

中古で購入することで、開業の初期費用を抑えることができます。

ただし、中古PCには不要なアプリ等が入っている場合もあります。

中古PCを選択する場合、初期動作の確認を行い、次にどちらかの作業を行いましょう。

  • OSを再インストールする
    ・・・元のデータを引き継がず、OSをインストールしなおすことで、不要なアプリ等が無い状態にすることができます。
  • HDD(SSD)を新品のものと交換する
    ・・・データやアプリの入っているHDD(SSD)そのものを交換し、OSを入れ直します。

また、HDDを使用しているPCの場合は、SSDに交換することだけで、爆速PCにアップグレードすることができます。

 

windows11対応のCPUはインテルでは第8世代以降のCPUです。

2025年10月14日にwindows10のサポートが終了します。

以降は、セキュリティプログラムが更新されませんので、使用を継続するにはリスクが伴います。

行政書士業務は個人情報を扱う業務でもあり、使用するパソコンにはその個人情報が大量に保管されています。

従って、OSを選ぶ際は、最新のwindowsを選択しましょう。

インテルCPUの中古PCを購入する場合は第8世代以降のCPUを選ぶようにしましょう。

 

中古PCを探す場合の注意点

中古PCの相場を知っておくことが最も重要です。

このあたりの知識がなく、スペック不足なのに割高のPCを買ってしまう人が多いので、要注意。

特に、上記の Windows11 の必要スペックを知らないと大損します。

なので、最低限見ておくべきポイントはCPUです。

メモリやストレージ(HDD、SSD)は後から交換することも可能です。

 

価格の相場を把握する方法は楽天で検索してCPUを絞り込むことが一番わかりやすいです。

  1. 楽天TOPページから画面左側のジャンル一覧から
  2. PC・スマホ・通信
  3. パソコン
  4. デスクトップPC又はノートPCをクリック
  5. 画面左側の一覧からCPU製品名をクリック
  6. Intel Core i5(ここではi5を選んでみます)をクリック(表示されていない場合は「さらに表示」をクリック)
  7. 画面右のほうにある 並べ替え→安い順(価格+送料)をクリック

 

表示されているPCを見ていくとおおよその価格がわかります。

CPU世代に注意して価格を見て行ってください。

メモリの容量やSSD、メーカーなどを追加選択して絞っていくと、さらに中古PCの相場感がつかみやすいです。

中古PC探しは楽天で検索して相場を知ることから

 

パソコンを自作する方法

デスクトップパソコンはパーツ事に購入して自分で組み立てることができます。

 

パーツを購入して自分で組み立てる方法もあります。

パーツに関する知識が必要となりますが、

故障の際、原因のパーツが特定できればそのパーツだけを交換するだけでいいので比較的早く復旧することが可能です。

パーツの種類も豊富なため手に入れやすいのが特徴です。

 

自作PCの最大の利点は

完成品を購入するよりも費用を抑えられる場合が多く、

パーツごとに新品パーツに変更できるので、アップグレード費用も低く抑えられることです。

 

価格の順番は基本的に

家電量販店>BTOメーカーの完成品>自作PC

の順になりますが、各パーツの値段はコロコロ変わるため、自作PCよりもBTOメーカー製のほうが割安な場合もあります。

 

押さえておきたいパソコンのパーツ知識

パソコンを購入するとき、何を買ったらいいのか判断に困るかもしれません。

基本的なことを押さえておくことで、購入時に困ることがなくなります。

行政書類の作成や業務に最適なパソコンの選定ポイントとなるPCパーツについて解説します

パソコンの性能=CPU

CPUとはパソコンの脳にあたります。

最低でもこのCPUを見て選びましょう。

 

CPUは、パソコンの処理性能を決定する「脳」にあたる重要なパーツです。

主要メーカーはIntel(インテル)とAMDの2社で、代表的なシリーズとして以下のものがあります。

  • IntelはCore-iシリーズ
  • AMDはRyzenシリーズ

を選びましょう。

 

性能の目安は、末尾の数字で判断できます。

末尾の数字でランクと製造時期の判断ができます。

例えば、Core-i7 12000なら「7」がランク、「12000」が製造時期を表します。

数字が大きくなれば高ランク、最新のものということが判断できます。

ランクは両メーカーともに3、5、7、9というものがあります。

一般的な事務作業であれば、Core-i3Core-i5で十分ですが、映像作成や高度な処理にはCore-i7Core-i9が適しています。

 

安いPCの多くはceleron(セレロン)やPentium(ペンティアム)という名前のCPUが使用されています。

これらのCPUでは事務作業には性能不足になってしまいますので避けたほうが無難です。

 

一応、CPUの交換も可能ですが、リスクもあり、そもそも交換できない場合もあります。

デスクトップであれば交換も可能ですが、ノートPCなどの場合、基盤に直接固定されていることがあり(特に画面が小さいほどその可能性が高い)交換そのものが難しくなります。

 

モニタ一体型や持ち運べるミニデスクトップPCはノートPCと同じと考えていいです。

 

WINDOWSなどのOS

パソコンを動かすためのソフトがOS(オペレーション・システム)です。

官公署へ提出する書類作成や様々なシステムはWindows対応のものが多いため、Windowsを選択すれば問題ありません。

アップルのMACはMACOSという別のOSですので、どうしてもMACがいいという理由がなければWindowsを選びましょう。

 

データの格納場所ストレージ

パソコンのOSを保存した場所や作成した書類データ、画像を保存しておくパーツをストレージといいます。

ストレージにはHDD(ハードディスク)とSSD(エスエスディ)があり、

大量のデータの保管にはHDD、素早い処理にはSSDが向いています。

 

業務効率を重視するなら、OSをSSDにインストールすることで作業が快適になります。

作業テーブルであるメモリ

いろいろな作業を行うためには作業テーブルが必要となります。

この役割をしているのがメモリです。

メモリ自体は長細いカード状のパーツで、PC初心者でも交換や造設が簡単です。

 

メモリ容量は8G程度あれば問題なく作業が可能です。

画像処理や複数モニタの使用などを考慮すると16G以上がいいでしょう。

パソコンのメインの基盤であるマザーボード

CPUや各パーツはこのマザーボードへ接続することで使用できるようになります。

マザーボードにはCPUごとに搭載できる規格が決まっているため、CPU選んでからマザーボードを探すことになります。

ただし、自作PCを作成する場合でない限り、気にすることはありません。

電源ユニット

パソコンを動かすための電力をパソコンが使用できる電気に変換するパーツです。

使用するケースによって設置できる大きさの規格が決まっており、

組み込むパーツの使用電力によって、電力ユニットが扱うことのできる電力数を選びます。

グラフィックボード

グラフィックボードの役割は画像出力です。

CPUによっては画像出力機能がないものがあるため、このパーツが必要となります。

基本的にCPUに画像出力機能があればグラフィックボードは不要です。

 

使うモニタの数を増やしたりする場合は、グラフィックボードを乗せたほうがいいこともあります。

ただモニタを増やすだけなら安いもので問題ありません。

安いものであれば5,000円程度でも購入できます。

 

3Dグラフィックを使用したり、動画制作をする場合は、CPUに画像出力機能がある場合であっても、ある程度性能のいいグラフィックボードが必要となります。

その他周辺機器

機器 役割
モニタ 画面表示
キーボード 文字入力
マウス ポインタ移動とクリック
LANケーブル インターネット接続(有線)
無線子機 Wi-Fiなどの無線接続用
WEBカメラ オンライン会議用カメラ、マイク内蔵のものが多い
スピーカー 音声出力
マイク オンライン会議での発言用
カードリーダー e-TAXや入札時のカード認証

行政書士として開業する際には、これらのパーツや周辺機器を考慮し、適切なパソコンを選ぶことで業務を効率化しましょう。

周辺機器も一緒に確認!

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